前回の続きより
「分業美容室の問題(お客様目線)」
前回はお客様目線で感じる問題をとりあげました。
今回は美容師自体におこりうる問題を挙げたいと思います。
1.「かけもち」は意識が分散する
お客様を2~3人掛け持つと美容師の考えることはお客様を上手く回すこがメインになるのです。
美容師脳内「あ~・・・アノ人は数分後にシャンプーだから、アッチの人はパーマを巻いて時間を放置させて・・・自分はコノ人を切る・・・」
考えなければ掛け持てません。(もちろんアシスタントも同じようなことを考えていますが)
そして、このことを考えるということは目の前にいるお客様への集中力が途切れるということです 。
人間は同時に二つのことを考えられませんよね。
仮に掛け持たなかったら100%目の前の施術に集中できますね。
2.「作業分担」することによる技術のレベルダウン
「担当者(一人前の美容師)が全部こなす」ことと「見習いにパーマ、カラーはやってもらう」
どちらがクオリティ高いでしょう?
もう答えは出てますね。
美容室によっては「カラー専門の美容師」なんていうのも存在します。
いくら専門にやっているエキスパートだろうと「担当者一人でこなす」技術の「一貫性」にはかないません。
髪型はカラー、パーマもカットと同じく形をつくるうえでの大事な技術ですから。
カット、カラー、パーマ全てが一人でデザインした一貫性のあるものでなければならないと思います。
3.ぶっちゃけ「やっつけ仕事」になりやすい
2~3人も掛け持てば、時間の制限は相当なものになります。
上記にもあったように、回転のことを考えたり・・・・。
この状態が究極に忙しくなると・・・美容師も人間ですから・・・
「イライラします」
「焦ります」
「冷静な判断が鈍ります」
当然人間がこなす仕事なので「精神衛生」の向上は必須なはずです。
・心に余裕のある状態
・心に余裕のない状態
どちらの美容師がいいですか?
以上が美容師自体におこりやすい問題です。
必ずしもこうなるとは言いませんが、なりやすいのです。
マンツーマン美容室よりは。
そうです、これらの問題はマンツーマン形式には存在しません。
・掛け持たないから目の前のお客様のことだけ集中できます
・自分で考えたスタイルを自分だけがやるので妥協なしです
・掛け持たないから時間を確実に毎回同じく確保でき、時間が少なくて焦ることもないです
逆にマンツーマンにすることによるお客様への満足度ダウンは分業に比べて何もないと思いませんか?