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COLUMNプロの美容師が伝えるお役立ちコラム

お役立ちコラム

思い出と決意のシザーケース①

著者: 大村 考也


由比ヶ浜にオーダーのシザーケースを作りに来ました。

物には執着やこだわりのない自分が珍しく18年来の思いを込めて、タイミングも見計らってシザーケーを作りに来ました。

マンツーマンの美容室を日本に浸透させたい、浸透するべきだ。

その決意のきっかけとなった美容師が腰に装着していたカッコいいシザーケース、10年近く探し続けて見つけてから4年後にとうとう作るときが来ました。

その美容師は私大村が18年前に美容師になりたての見習いの時に出会った先輩スタイリストでした。
先輩スタイリスト(以下Bさん)は決して自らカッコつける派手な美容師ではありませんでした。
当時西暦2000年はカリスマ美容師ブーム真っ只中。
美容師がカッコいいともてはやされた時代。
僕は20歳で美容師は派手でカッコいいことが大前提と浅はかな考えを持っていました。

当時大ブーム渋谷109の8階に私達の勤める美容室がありました。
ファッションは今より派手なのが流行でした。
とにかく着飾ることが全てというくらいでした。
その風潮のせいか、髪型もセットをガッチリすることが多かったので美容室内でのサロンワークはブラシを使用したブローやスプレーなどの整髪料をガンガン使うような風潮でした。

そんな中、Bさんは地味に無理のないナチュラルな髪型を仕上げていました。当初、私には「地味だな~」とマイナスイメージがありました。
その後何度もBさんのアシスタントについていると度々「自分でやるからもういいよ」って言われ他のスタイリストにアシストにつくことがありました。
あまりにも連続していたときは「そんなに信用ないのかな」と思うほどでした。
しかし、それは全て私の浅はかな考えからくる勘違いでした。

Bさんは担当したお客様に自信の経験を活かした最大限の技術をふるうことが当たり前で、そのためには見習いの私ではなく自分自身で施術する選択をしていただけだったのです。
どんなに後輩に自分の技術や感性を伝えようとしても限界があります。
完璧なコピーはありえません。
ゆえに、全力で最大限の技術をふるうには担当者が全部一人で最初から最後までやるしかないのです。
当たり前です。
でも今日の日本の美容室業界はアシスタントが絡む流れ作業式です。
歴十年と歴一年のカラー技術
歴十年と歴一年のパーマ技術
歴十年と歴一年の仕上げ技術
お客様としてあなたが担当してほしいのはどちらですか?
担当者を指名してもアシスタントの有無から経歴は選べないのです。
担当者以外のスタッフ(アシスタント)が毎回違っても同じ金額です。

そんな当たり前のことを自然と教えてくれた先輩Bさんは、出会って2年目で美容師を辞めました。

アシスタントをほぼ使わないため、人数がこなせず売上が上がらなく稼ぎがすく美容師を辞めました。

Bさんを指名していたお客様は、きっと2倍の料金でもご来店していたでしょう。それくらい、満足度は高いとアシスタントしながらお客様の顔を見て理解しました。
仮にそれが私の勘違いだとしても、今日ようやく日本でマンツーマン美容室が増え始めた今の時代ならば彼の活躍の場はたくさんあったでしょう。

私も当時スタイリストになってマンツーマンで働いていましたが、他の美容師からは散々叩かれました。
時代が進んで今やマンツーマンの働き方を求める美容師が増えましたが、まだまだいろんな意味で理不尽な業界です。
そんな業界を私なりに変えていく決意を心に深く刻むためにも証としてもBさんの腰にぶら下がっていたあのカッコいいシザーケースをつくろうと動き始めたところです。

つづく

\  この記事はプロの美容師が執筆しています /

著者:大村 考也

埼玉県上尾市の美容室
Hair salon BLUE MOON

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